FPD用基板に成膜加工を施す工程
FPD技術において、ガラス基板やカラーフィルタ基板に施す成膜加工は、
FPD本来の機能と性能を実現するうえで決定的に重要な工程です。
「膜をつくる」技術は世界中のパネルメーカーから高い信頼を獲得しています。
@ITO透明導電膜
液晶ディスプレイの液晶物質制御用電極として使用される透明な電極膜で、
材質はITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)。
液晶ディスプレイ用としては低抵抗で透過率が高いことがポイント。
当社のITO膜は量産ベースで比抵抗値1.2×10-4Ω・cmを達成し、
量産品では業界最高を誇っています。
A有機EL用平滑ITO膜
有機ELは陽極のITO膜上に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極(カソード電極)
を積層します。基礎となる陽極のITO膜表面に粗さがあると、その部分に電界が
集中(過電流が発生)し、ダークスポット等の色々な問題につながります。
そこで当社では、これまの液晶事業で培った低抵抗ITO成膜技術と高精度研磨技術の
融合により、陽極のITO膜の電気・光学特性に殆ど影響を与えずに平滑化ならびに
欠陥除去加工を実現しました。
B様々なメタル膜
・超低反射メタル膜
カラーフィルタ(CF)のブラックマトリックス(BM)として使用される黒い膜で
BMはRGB(赤・緑・青の色材)の各ドットの周辺を窓枠のように黒く縁取り、
光漏れ防止(遮光)の役割を果たし、同時にコントラスト向上や製造時の
混色防止の役目も担っています。
・MAM膜(Mo合金/Al合金/Mo合金)
低抵抗かつ高耐性のメタル電極膜、LCDやタッチパネルの配線膜として使用。
Al合金とする事で400℃においてもヒロックが発生しにくくなります。
上下キャップメタルとしてMo合金を使用。
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